函館ストーリー「ローファーの午後、函館の風」

「ねぇ、逢いたいの。新しい靴をおろしたの、だから…」 「二十分くらい遅れるけど、いいかな?」 「とっても素敵な靴なの。だから、少しでも逢いたいの」 「なるべく早く行くよ」 待ち合わせの場所に着くと、彼女はじっと自…

函館ストーリー「物思う秋、函館にて」

一杯のコーヒーに、ノートと鉛筆。 香りの向こうに、石畳の坂道がぼんやりと浮かんでいた。 ふと足を止めて入った、元町の喫茶店。 訪れた秋を見つけるために、私は函館へ旅に出た。 何気なく浮かんだ言葉を、ノートに書…