雪が止んだ八幡坂を見下ろすと、きらめきが目に眩しかった。

街路樹を彩るやわらかな光が、

季節のはじめの蕾のようにふくらんでいる。

静寂の中に立ちつくし、光の流れを感じていると、

まるで作られたドラマの一場面のように思えた。

そして――

あなたへの愛は、つのるばかりだ。


あとがき…

冬の八幡坂には、言葉にできない瞬間がいくつもあります。

雪が止んだあとの澄んだ空気、街路樹の灯りがふくらむように揺れる光、そして胸の奥でそっと強まっていく想い。

そのどれもが、誰かを想う気持ちと静かに響き合っているように感じます。

この短い物語は、そんな「光と愛が重なる一瞬」を切り取ったものです。

読んでくださったあなたの中にも、あたたかな灯りがひとつ残れば嬉しく思います。